本『アドラー心理学入門』 岩井俊憲著 かんき出版

 最近注目されているアドラー心理学の本。私はこのアドラーという心理学者の考え方が、今まで出会った心理学者の中で最も現代を生きる上で役に立つと感じる。共同体感覚という言葉が印象的で、共同体感覚が身についていないのは、性格ではなく勇気をくじかれているからだ、という主張が心に残った。私は若い頃によく問題行動を起こしてきたけど、確かに周囲の人間から勇気をくじかれる発言を繰り返し浴びせられてきたなぁと感じる。共同体感覚を失うと、協調性が無くなり、何をやっても無駄だと感じてしまう傾向があるようだ。大いに納得できる。周囲にいる人間の質は本当に大切で、質の悪い人間に囲まれていると人生が台無しになる。人生は自分の意志で作り上げていくもの。前向きな考えにさせてくれる良書です。